
![]()
![]()

オーロラ

地球上で起こる自然現象の中で、オーロラは最も神秘的で壮大な現象といえます。オーロラは、人間にとって一度は見てみたい自然現象であると言えるでしょう。オーロラを見ていると、現実から逃避され、ついつい時間の経つのも忘れてしまい、どっぷりとオーロラ鑑賞に浸ってしまいます。しかしオーロラは、いつでもどこでも鑑賞する事ができる訳ではなく、限られた場所でしか見る事ができません。地磁気緯度が65~70度で、この領域をオーロラ帯、又はオーロラベルトと呼び、これらの場所が統計的に一番オーロラを見ることができる場所です。地軸を中心とした2,500Km以内の場所を指します。北半球ではカナダ、アラスカや、スカンジナビア半島の北、そしてアイスランド、グリーンランドの南端を通り、地球を一周した形でこのオーロラ帯がのびています。南半球では、エンダービーランド、クイーンモードランド、南極半島のつけ根からマリーバードランドを通り、南極海へと続いています。これらの場所では、天気さえよければ殆ど毎日、オーロラを鑑賞することができます。ごく稀ではありますが、日本の北海道でもオーロラを見ることができます。
オーロラって?
オーロラを科学的に理解する為には、太陽に目を向ける必要があります。太陽の中は、燃えている原子炉のようなもので、少なくともこれから50億年は燃え続けるといわれています。太陽の磁場は、表目を突き破って太陽黒点と言う黒い領域を有しています。太陽の活動は、11年周期で活発になり、この時期を太陽活動極大期と言います。この時期には黒点領域も大きくなりその数が増え、これらの黒点領域で起きる太陽面爆発により、何十億個の荷電粒子が放出されて太陽風(プラズマ)として、宇宙空間を飛んで行きます。1秒間に300Km~1,000Kmの速さで飛んでくる太陽風は、2,3日掛けて9,300万Km先の地球に飛んでくるのです。荷電粒子は、地球の磁場を突き破って極地の周りの磁場に沿って電離層に誘導されます。そして、高度80Km~500kmの付近で電離層のガスと衝突し、そのガスが光を出します。これがオーロラなのです。
オーロラ神話・民話
「オーロラ」とは、ローマ時代の曙の女神の名前で、
17世紀にガリレオ・ガリレイが名付けたと言われています。
「ボレアル」とは、ラテン語で北を意味します。北半球のオーロラを「オーロラ ボレアル」と言い、
南半球にでるオーロラは、「オーロラ アウストラリス」と言います。
オーロラについては、古くから数々の神話があり、旧約聖書にもオーロラについて書き残されています。
又、アリストテレスや、エドモンドハーレ、デカルト、ゲーテなどもこの現象に魅惑されて、
オーロラ現象について、書き残しています。

スカンジナビアの民話は、北海の大量のニシンが太陽の光に反射して、起きる現象と考え、 オーロラ現象を歓迎しました。 又、スエーデンの田舎ではオーロラは大地の豊穣を意味すると考えられていました。 オーロラが輝くのは、種が沢山あり豊作であることを意味していたのです。
カナダのコッパエスキモーではオーロラを、良い天気、精霊と考えていました。 勿論彼らは、この神々しいオーロラの機嫌を損ねないように気を配っていました。
カナダの北極圏に住むイヌイット民族は、オーロラを癒しの力と信じています。 彼らのシャーマンは、病をどのように治すのか、 又魂を死から救う為には何をしたら良いかと言うアドバイスを受ける為に、 オーロラの世界を旅しました。
あまりオーロラを見る事のできない中国や日本でもオーロラは、多産の前兆と考え、 妊婦の産みの苦しみから逃れられるようにオーロラに願う事などもしてきました。
このように良い事が起こる兆しとして考えられていた一方、多くの文化圏においては、 オーロラは不吉な事が起きる前兆と考えられていました。古代北欧の神話では、 戦いで死んだ英雄達をワルハラで休息させるために運んで行く、 ワルキューレ達の盾の輝きと考えていたのです。時には、オーロラは、 広大に広がり南の地域にも出現することがありました。 このような時のオーロラは赤い色をしていることが多く、昔、南ヨーロッパの人々は、 赤色は血と戦いの色と考え、不吉な前触れと考えていたのです。 フランス革命前には、スコットランドや、イングランドでは、 空中での戦いの様子を見たと言う伝説もあります。
北スゥエーデンのラップ人は、女性をオーロラの光から隠したり、 お呪いを唱えたりしてオーロラからの災難を防いできました。
ラップ人と同じように、アラスカのイヌイット民族達もオーロラを恐れて、オーロラを切りつける為の鋭いナイフを持ち歩いていました。さらには、子供達をオーロラから守ったり、犬の糞をオーロラに投げつける事を良いお守りとして行ってきました。又、オーロラの発するヒューヒューと言う音は、オーロラの精霊が地上の人達と連絡を取りたい時に聞こえるという言い伝えもあります。
北欧の先住民達は、オーロラに対して、大声で歌ったり、口笛を吹くことは、オーロラの精霊を侮辱することだと考えていました。怒り狂った精霊が地上に降りてきて、首をはねたり視力を奪ったりされると思っている。もし精霊を追い払う為には両手を打って追い払えといわれています。
又、イヌイットの間では、オーロラは、エスキモーの間で人気のあるボール遊びをしている物だという説もあります。笑ったりしながら、死んだ魂がセイウチの頭をボール代わりに遊んでいて、大空で走り回っている音が聞こえると伝えられています。
アイスランドでは、妊婦がオーロラを見ると、子供が斜視になると信じられていました。
グリーンランドでは、死産したり、殺された子供の精霊だと考えています。 オーロラの形や動きによって、精霊の様子が分かると言われています。
近代に至っても色々な説があります。 例えば、オーロラの光は、北極圏の大きな氷山がぶつかって発する光だと言う説もあります。
ノルエーの詩人、クヌート・ハムスンは、オーロラをこう表しています。
「天界の祝宴」
オーロラは、いつ見られる?
アイスランドを含む北極圏では、9月初めから3月の終わりまで、天気が良ければオーロラを鑑賞することができます。勿論、天気が良くなければ、鑑賞する事はできません。
オーロラの形って、どんな形?
オーロラには大きく分けて、2種類の形があります。一つは、カーテンや弧のようにはっきり見える、ディスクリート(discrete)オーロラで、もう一方は、薄くぼんやり見える拡散型、ディフューズ(diffuse)オーロラです。はっきり見えるオーロラの中には、レイ(ray)、トーチ(torchi)、サージ(surge)、コロナ(corona)などと言う名前がつけられています。薄くぼんやり見えるオーロラは、人間の視神経では色を感じない為、時として雲と間違えることがあります。
オーロラ帯とオーロラオバールって違う?
厳密に言うとオーロラ帯と、オーロラオバールは異なります。オーロラの出現領域は、地理座標系よりも、地磁気座標系に深く関連しています。従って、オーロラ帯は、オーロラが出現しやすい、磁気緯度60度~70度の領域を言います。一方、オーロラオバールは、宇宙から地球を見た時にオーロラが出現している場所を意味し、オーロラ帯とは意味が異なります。
オーロラは、寒い方が出易い?
一般にオーロラは寒い方が出易いと言われていますが、その根拠は特にありません。オーロラは宇宙の現象である為、地球の温度には関係ありませんが、地磁気緯度が高い場所が寒いと言う事と、放射冷却により天気の良い日は寒い日が多いという事から、寒い方がオーロラは出易いと言われています。
アイスランドでオーロラを見る特典は?
アイスランドはメキシコ湾暖流により、冬の平均温度も-0.5度と、カナダのイエローナイフや、フェアバンクスのように-30度になるような事は無い為、ダウンジャケット一枚羽おってオーロラを鑑賞することができます。又唯一、国の首都(レイキャヴィーク)でオーロラを鑑賞できる国でもあるのです。更に、アイスランドには温泉が豊富に湧き出ている為、冬でも凍らない湖があります。そこに映し出されたオーロラの水面は、他の極北の地では見ることのできない光景です。温泉に浸かりながら、オーロラを見るもよし、湖に写ったオーロラを見るもよし、アイスランドでは、特有のオーロラを鑑賞する事ができるのです。そして何と言っても、露天風呂に浸かりながらのオーロラ鑑賞が最高の醍醐味と言えるでしょう。
オーロラは太陽から発せられた荷電粒子が、磁力線に沿って大気圏の突入する時に電離層とぶつかって光を発するので、地球を一つの磁石と考えた場合、磁力線は南極と北極に繋がっていると考えられるので、南極と北極には、同じ又は良く似たオーロラが出現します。これを、共役点オーロラと言います。
南極の昭和基地とアイスランドは、世界で唯一、同時観測のできる共役点であり、現在、昭和基地とアイスランドでオーロラの同時観測が国立極地研究所によって行われています。
現在、アイスランドでは4箇所で観測が行われています。
1.フーサフェットル(Husafell):レイキャヴィーク100km北東
2.チョルネス半島(Tjornes):フーサフェットル250km北東
3.グリムスタジール(Grimsstadir):チョルネス半島南東
4.ロイヴァルホプン(Raufarhofn):グリムスタジール50km北東
アイスランドでは、どこの地域でもオーロラを鑑賞することができます。特に、北部では、町の光も少なく、比較的天気も良好で、観測所のあるチョルネス半島付近では、オーロラを見る可能性が高くなります。
オーロラの写真は、どうやって撮影する?
一般的に言って、オーロラを撮影に一番適しているのは、一眼デジカメと三脚を使う事です。バルブモードにして、ケーブルレリーズを使いシャッターを切れば、とても綺麗なオーロラの写真が撮影できます。見事な作品を生み出すことが可能です。
デジタルカメラであっても、一定の機能が付いていれば、ある程度のオーロラ撮影が可能です。シャッタースピードが最低でも10秒以上、ISO(400-1600)が変更できて、マニュアルでフォーカスができる事が条件になります。星空モード、夜景モードがついている場合は、その機能を使えば、ある程度のオーロラは撮影できます。
![]()













